【てんぷる通信】

by Kayo

May 21st, 2002
Vol. 1

「はじめに神は天と地とを創造された。」
(創世記1章1節)

 先日、"I love you, you're perfect, now change." というミュージカルを観てきました。 恋人同士や夫婦間での日常生活の中でありそうな話がコメディタッチで描かれていて、とても楽しいミュージカルだったのですが冒頭のシーンでいきなり驚かされました。

というのは、ガウンを着た男女2人ずつ計4人が出てきて、ひとりずつ台詞を言うシーンから始まるのですが、
"In the beginning... God said 'Let there be light.'"
「神は光あれ、と言われた。」
(創世記1章3節)

"God created... man and woman"
(聖書では、"male and female" となっているものもあります。)
「神は・・・人を創造された。・・・男と女とに創造された。」
(創世記1章27節)

という、聖書の言葉から始まったからです。

 いくつかの聖書どおりの台詞の後は、ストーリーに合わせてもじられた台詞が続き、それからお話が始まっていったのですが、オフブロードウェイで上演されている男女の人間模様がテーマのミュージカルが、聖書の中の、「神が人間を創造した」というところから始まったのは、私にとってはとても興味深いことでした。

 聖書を開くと、一番最初は「創世記」と言われる書で、「はじめに神は天と地とを創造された」というところから始まります。「この1文が真実だとわかって、神を信じたという人がいた」という話を聞いたことがありますが、「この1文が、あまりに嘘くさくて聖書を読むのをやめたという人がいた」という話も聞いたことがあります。

 その時にその場所にいて、実際に自分の目で見た、という人はいませんから、それぞれが自分の頭でいっぱいいっぱいまで考えて、いろいろある説の中から、信じられそうな説を選んでいるのだと思いますが、聖書にはこんな風に書かれています。

1日目: 天と地とを創造され、光と闇とをわけられた。
2日目: 水と空とをわけられた。
3日目: 陸と海とをわけられ、地に種類に従って植物を生えさせられた。
4日目: 太陽と月、星、をつくられた。
5日目: 海に住む動物と鳥とを種類に従ってつくられた。
6日目: 地に住む動物と人間をつくられた。
7日目: お休み。

 個人的には、「そのすべての作業を終わって第七日に休まれた(創世記2章2節)」というところが、親しみが感じられて好きなんですよね。神様だからということで休みなく突っ走り続けるのではなく、ひとくぎりついたところで休まれているというところに、血の通った(と言うのかしら?)あたたかさ、みたいなものを感じています。

 日本の学校(神学校以外)では進化論しか学びませんから、このふたつの教えに直面した学生時代は、聖書の教えは聖書の教え、学校の学びは学校の学び、と割り切って勉強していましたが、テストなどから解放された卒業後は、どういうことなんだろう?と真剣に考えました。

 私はクリスチャンですから、信じているのはもちろん「創造論」なのですが、じゃぁ、教会に行ったこともなく、聖書の話も聞いたことのない人たちは、学校で教えられた進化論だけを知識として持っているんだな、と思うと、それも何だか不公平なような気がして。せめて、こういう考え方もあるよ、ということで、【進化論】と【創造論】とを、それぞれの科学的に証明できる点、まだ解明できていない点、などを交えながら、両方教えてくれたらな、と思います。

 聖書では、「神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった(創世記1章31節)」と言っています。私たちは、造られた時は神の目から見て、「はなはだ良かった」のです。ただ、それ以後、罪の性質が入ってきてしまったために、きよめられる必要が出てきました。その罪を取り除いて下さるのがイエス・キリストです。

 神が私たちを造られた後、私たちが勝手に神に背いて罪を犯したにもかかわらず、その罪をゆるし、きよめる方法まで用意して下さっている、というのは、すべてを創造された神だからこそ、できることなのではないか、と思います。

「はじめに神は天と地とを創造された。」
(創世記1章1節)