第17回トレイルブレイザー賞

2016年1月16日、ジョージア州アトランタのリアルトセンター・フォー・アーツで行われるBMIトレイルブレイザー・ゴスペル音楽賞の授賞式が行われる。第17回を迎える今回は、ビービ― & シーシー・ワイナンズとメアリー・メアリーが受賞予定。司会を務めるのは、過去の受賞者でもあるヨランダ・アダムス

セレモニーは招待客のみで、ゴスペル音楽業界の作詞・作曲家、ミュージシャン、エグゼクティブ達が出席。既に受賞決定の四人に加え、当日は楽曲賞も発表予定。

カーク・フランクリン全米ツアー開催

カーク・フランクリンは12月14日、『20 Years in One Night Tour』の開催を発表。

2016年3月15日のマイアミ公演を皮切りに、24都市を周る。チケットは既に12月18日に発売。

新アルバム『Losing My Religion』からのものを含む20年間のヒット曲を演奏予定。

日程:
03/15 – Miami, FL – The Fillmore Miami Beach
03/17 – Atlanta, GA – The Tabernacle
03/18 – Greensboro, NC – Greensboro
03/19 – Washington, DC – Warner Theatre
03/20 – Norfolk, VA – Chrysler Hall
03/22 – Brooklyn, NY – Kings Theatre
03/23 – Philadelphia, PA – Tower Theatre
03/24 – Cleveland, OH – The Masonic Temple
03/25 – Detroit, MI – Fox Theatre
03/26 – Pittsburgh, PA – Heinz Hall
03/29 – Nashville, TN – Ryman Auditorium
03/31 – Louisville, KY – Palace Theatre
04/01 – Chicago, IL – Chicago Theatre
04/02 – Minneapolis, MN – State Theatre
04/03 – Indianapolis, IN – Murat Theatre
04/05 – St. Louis, MO – Peabody Opera House
04/08 – Oklahoma City, OK – The Criterion
04/09 – San Antonio, TX – The Aztec Theater
04/10 – Dallas, TX – Majestic Theatre
04/11 – Houston, TX – Revention Music Center
04/14 – Phoenix, AZ – Comerica Theatre
04/15 – Los Angeles, CA – The Wiltern
04/16 – Oakland, CA – Paramount Theatre

BET Celebration of Gospel 2016

BETは、2000年から2014年まで、毎年放送していたスペシャル番組『BET Celebration of Gospel』の再開を発表。2016年1月31日、太平洋標準時で午後8時、中部標準時で午後7時に放送予定。

司会は2014年にも担当したタラジ・P・ヘンソン。

出演者一覧:

Yolanda Adams
Anthony Brown
Kurt Carr
Shirley Caesar
Erica Campbell
Tasha Cobbs
Kirk Franklin
Geoffrey Golden
Travis Greene
Deitrick Haddon
Charles Jenkins
Heavenly Joy Jerkins
Le’Andria Johnson
Dr. Bobby Jones
Chaka Khan
Gladys Knight
Donald Lawrence
Tamela Mann
Donnie McClurkin
Jonathan McReynolds
Chrisette Michele
Jessica Reedy
Tank
Tye Tribbett
BeBe Winans

オフィシャルページ

“Losing My Religion”

CDなんて買ったの、何年ぶりだろうか。

でも今回は、アルバムのタイトルだけ見て、あえてレビューなども読まず、シングルカットされてラジオでやたら流れている一曲以外は全く聴かず、予備知識抜きで思い切って買ってみた。

数日前にAmazon.comから届いて、以来毎日車の中で聴いてる。

日本でも何年か前にゴスペラーズと共演して、クリスチャンじゃない人達にも多少名前が知られていると思われる、ゴスペル界の革命児カーク・フランクリンの新盤。

タイトルがなんと『Losing My Religion』。直訳すると『宗教を失う』みたいな感じなんだろうが、アルバム全体を通して聴くと、『失う』というよりも『捨てる』かな。

最初に入ってるのは、タイトル曲というより、カークが詞を読んでいるんだが、これが重い。

例えば、

「誰が正しくて誰が間違ってるのかとか、毎週日曜には、誰が白人で誰が黒人かで分かれたりして…」

「給料が安いからといって、てめぇの信仰も最低賃金を越えれられてない。だから世界を救うという時にも、何を語ればいいのか判らない。」

「もし愛してるはずの『兄弟』がゲイだと告白してきたら、突き放すのか? 脱退するまで裁き続けるのか? そいつが体感できる福音を伝えろよ。そいつが必要としてる、真実を包んだ愛を与えろよ。十字架は、俺みたいな奴も含めてみんなのためのものだろ。」

「宗教は牢獄だが、真実は俺達を自由にしてくれる。」

などなど、とにかく今自分が共感できることの多くが、カークによって語られてる。

(ちなみに、昔、REMというバンドが同名のヒット曲を出したが、カークもこの詞の中で一言だけ触れている。)

5曲目の『Pray For Me』も、「こんな裁かれても、ただ成長の邪魔になるだけだ。自分の罪なんて判ってるよ。着飾った言葉や綺麗事ばかりの嘘じゃなく、ただ俺のために祈ってくれ。」といった感じで、これまた宗教的なことをどうのこうの並べる前に、とにかく祈ることに専念しようという内容。

その次に入ってる『Wanna Be Happy?』は、前述のとおり、シングルカットされてるんで、ラジオでしょっちゅう聴いてたが、タイトルから想像させらそうな、「主を賛美してたら、心が平安で幸せな気分になる」といった、よくありがちな曲じゃなく、「今のままじゃいつまでも幸せにはなれない。この状態から抜け出したかったら、自分はどけて、イエスに舵を取ってもらえ。」という内容。個人的には、途中の「寝ながら泣きまくったり、両手を挙げて賛美したりしても、自分が(イエスに委ねるということを)理解するまでは何も変わりゃしないよ。」という部分が気に入った。


今回のカークのアルバムは、既成の『宗教』なんて捨てて、イエスとの『関係』に専念するべきだということを伝えている。いや、これまでも彼の作品にはそう思わさせられるものがあったような気がする。

確かに、神という、実在するかしないか証明できないのを信じてるということ自体が『宗教』だと言われればそれまでかもしれない。

でも『宗教』という言葉の意味は学者の数ほどあると言われていて、もしそれが拘束するものなのであれば、自分の『信仰』ってのは『宗教』だと思いたくない。

むしろ、新約聖書の中に含まれている、イエスの生涯について書かれた四つの福音書を読めば読むほど、イエスが否定していたのは、ユダヤ教の一部の祭司達だけではなく、実は宗教一般だったんじゃないかと思うことも多い。

とにかく、カーク、今回も見事にやってくれた。

結局、『形』じゃなくて『心』ってことかな。

Jesus loves y’all.